対岸のN korea blast

P2経由の人も来なくなったし、久々ネタ日記〜。

正直、やっちゃった?
とか思った今回の金亨稷郡の爆発の報道であるが、結局、爆発の規模は先の竜川列車爆発事故よりもはるかに小さく、どうやら“キノコ雲”なんて報道は全くのガセだったようで、本当に、こと北朝鮮については脱北者経由のモノも含め、信頼に足る情報を得るのは本当に難しいのだな、と改めて確認した次第。

国内の報道が余りに不毛なので、久々、海外サイトとかぐるぐるしてみたりして。

で、まとめサイトはこちら↓ですか?
BREAKING NEWS ? Blast, mushroom cloud reported in North Korea

ここのコメント欄とか読むと、竜川の件も含めて、今回の爆発は中国の陰謀だとする説もどうやら流布しているらしく。
例の、新羅に関しての歴史問題に関してか、韓国国内では対中世論の悪化が相当進んでいるみたいで。なんちゃって実はキムチに関するなんとなく確執めいたモノが原因だったりするのかもしれないけれど(違。

北朝鮮は、今回の爆発について、水力発電施設の工事の為の発破であった、と、イギリス経由で公式?に発表した。事実、爆発が確認された地点では、発電用ダムの建設計画が進んでおり、夏頃には着工式も行われていたようだ。ただ、衛星写真で見る限り、この場所に果たしてダムが建設できるだろうか、と確かに首を捻りたくはなるな。
雨水貯めて揚水発電とかか?

今回見つけた便利サイト↓。
North Korea Today :: Newsblog
朝鮮で水力発電電力生産最高記録突破
何やら水力発電に凄い力の入れようですな。
既に北朝鮮、砂漠地帯でもダムか何かで発電するノウハウを確立しちゃってたりするのかもしれない。
とは言え、現地はミサイル工場の存在が強く疑われる地域であり、「作ってるのはダムなのですよ〜」「わは〜」で済ますわけにもいかないのだろうけど。

無論、地下の弾薬が爆発したとか、核実験では無いにしろ、その前段階のテストだとか、燃料とか化学薬品を積んだ列車事故だとか、ミサイルの打ち上げ失敗だとか、中国がミサイルを撃ち込んだとか、可能性としては排除できない。ただ、爆発の規模が小さすぎることを踏まえると、北朝鮮の発表の信憑性はそれなりに高いのではないかという気はする。
アメリカがかなり早い段階で、「山火事」だと断定していたことも、充分に裏づけとなるだろう。

日本の事は何かもうどうでもいいや。
今回色々読んでて気になったのは、各国の情報分析能力についてのことだったり。
12日の段階で、(何か毎年のことのような気もするが)ニューヨーク・タイムズ北朝鮮国内の不審な動きについて報じている。一部で核実験に関連したものだとの憶測があったが、今のところそれらしき動きは無い。というか、先日の韓国による意図不明の告白劇などは結局、北朝鮮に対する牽制球だったのかー、とか、今日やっと気付いたりした。それだけ、北朝鮮による核実験が確実視されていたということなのだろうが、結局見事に墓穴を掘るだけ掘って、今後の6か国協議の行方が気なるじゃないか。
他方、今回完黙していた中国の態度については、どう受け止めたらよいのだろう。結局、今回、事態を一番冷静に分析できたのは中国だったんじゃないだろうか。そしてそれはつまり、中国でさえ、北朝鮮の内情を、直接の外交ルート以外で知りえないのだと、疑いを抱かせる。
で、ロシアにはもう何も無い、と。

韓国が北朝鮮による核実験の情報を事前に得ていたのだとすれば、その出所はどうやら米軍以外に無い。と、すると、アメリカは、とりあえず北朝鮮に対して、本気で動くつもりは無いのだと考えられるんじゃないか。
というか、本当は米軍ですら中東に展開させている分で既に手一杯というのが現実なのかもしれない。
見せかけの軍事力と、実情との乖離は、本当のところ、どの程度あるのだろうか。
そこんところ良く踏まえないと、日本の自衛隊なんかも将来ドツボにはまりそう(既にという声も。

それはそうと、思い出した。
四月の竜川駅での爆発事故の後、北朝鮮では携帯電話が使用禁止になっている。これはつまり、爆発事故が実は金正日を狙ったテロであり、そこに使用された爆弾の起爆装置に、携帯電話が使われていたからだ、と一部で報道された。スペインで起きた列車爆発テロでも同様の手口が使われていたし、今後、自爆攻撃と並んでテロのポピュラーな手法になりそうだ。

だけど真相はそうではないのです。
一部報道で明らかにされているが、件の列車に荷として積まれていたのは、シリアへ輸出されるはずだったミサイルだった。北朝鮮が外貨獲得の目的で、自国内の秘密工場でスカッドミサイルやミグ戦闘機の組み立てを行っているのは自明だが、問題なのは、ミサイルの弾頭に搭載されている電波信管の部品に、国外(日本や中国)で入手しやすい携帯電話の部品がそのまま使われていることだ。
竜川の事故には、現地の反体制派を牽制する意図があったと見る向きもあるようだが、実際のところは、この信管部品のトラブルによる事故であった。北朝鮮当局が信管誤作動の原因について究明を進めるうち、携帯電話の電波が影響する可能性にたどり着いたのが一月後の5月19日、翌20日には携帯電話を体制威嚇物と規定、全ての国民の使用を禁じた。
現在北朝鮮保有する、ミサイル弾頭は数千発とも数万発とも言われるが、これら全てに、同様の信管が搭載されている可能性がある。

とりあえず、今後、教訓として覚えておいた方が良いこと。
弾薬背負った工作員の潜んでいそうな列車の中や、人込みでは携帯電話の使用は控えるべきです。

どかんと爆発します。